ウキ コレクション

六物一つ備わざれば魚得るべからず(六物=竿 糸 浮子 錘 針 餌) 


磯釣りを始めた30年前、小田原 早川にある石橋堤防に通いはじめた。
塩地和男著 『クロダイ釣り場 1 』を見て、弟と選定した釣り場である。
台風明けの1987年9月、弟、弟の友達アキラ君と3人で、夜9時ごろ石橋堤防に到着した。
大きな波の音の中、真っ暗な堤防に行くのをビビッて躊躇していた時、
「夜釣りの堤防はこんなもん、こんなもん!」 というアキラ君の明るい声に励まされ
小さな橋を渡って石橋堤防に進み、電気ウキ サーフライトで夜釣りを始めた。
黒鯛狙いの夜釣りだが、毒魚のゴンズイばかり釣れ、苦しい釣りだったが、
明け方に僕のサーフライトが消し込み25cmぐらいのメバルが釣れたのであった。
これで、僕は一挙に狂ってしまい、釣りキチ人生に突入したのである。



サーフライト



電池ケースに単三電池を入れ、その重さで遠投する。
サーフライトは本来、向こう合わせのウキで夜釣りのイサギ釣りに威力を発揮したようだ。


黒鯛はなかなか釣れないが、黒鯛と同等の磯釣り対象魚で引きの強いメジナという魚がいることも知った。
しかし、石橋堤防に通う我々には小さなメジナしか釣れなかった。
1987年11月下旬、朝の4時ごろ、いつものように石橋堤防に着き、メジナ狙いで釣りをしていると
後から年配の人が「お願いしまーす」と言いながら、 堤防先端で釣っている我々の左隅に入ってきた。
その人はよく飛ぶ電気ウキの仕掛けでいろいろなところを探っていたが、堤防左側の払い出しに狙いを絞り、
コマセバケツに、チヌパワーをぼそぼそに練ったのをチビチビまいていた。
しばらくすると、その人のウキが消し込み、竿が大きく曲がった。
僕がタモを出そうとすると 「いや、こんなのは・・・」と言いながら抜き上げたのだった。
トスッ という音と共に堤防に落ちたのは30cm級の立派なメジナだった。

後から来た奴に釣られた怒りよりも、ここでこんな立派なメジナが釣れるのか!
という驚きの方が大きかった。
その人が使っていたウキはナショナルの硬質発泡の電気ウキであった。
釣具屋にそのウキを買いに走ったことは言うまでもない。1200円だった。
その人がコマセに使っていたチヌパワーも550円で買った。
それからというもの、土日の朝マズメは石橋堤防に通いつめた。

一人で行った1987年12月の日曜日、堤防先端左側の払い出しを流していた僕のナショナルの電気ウキがすーと沈んだのである。
夢中で合わせると強烈な引き。なんとか魚を浮かせて、タモを出す余裕もなく、えいやーと抜き揚げると、
30cm級のメジナが堤防の上を転がった。
夢中でメジナを押さえると「夢ではないか。」という感激に襲われたのである。
ウキにはこうした思い出が乗り移っている。



ナショナルの硬質発泡 電気ウキ


下のほうは破損している。オリジナルの色は黒ではなくクリーム色だった。発光部分の黒いものは自己融着テープ。


オリムピック 電気ウキ 大


現在、愛用中の電気ウキ。発光部分の黒いものは自己融着テープ。


オリムピック 電気ウキ 特大


現在、愛用中の電気ウキ。もっとも使用頻度が高い。


オリムピック 電気ウキ 1号 3種類


現在、愛用中の電気ウキ。オモリを追加して3B負荷としている。


自作電気ウキ 一寸法師

市販の高輝度電気ウキを改造し、サラシや波が高い日に沈みにくいように、
スタビライザーをコルク円板で作ってトップに取り付けた。
オモリは0.5号の丸型をエキボシ接着剤で取り付けている。オモリ負荷は3B〜4B。


ナショナル電気ウキ スペシャル改造

ナショナル電気ウキを改造したもの。桐を削って穴を開けネジ部分を埋め込んだ。塗装はカシュー。
下部に1号オモリを埋んでいるので遠投がきく。


ナショナル 電気ウキ 中

オモリがないので飛ばしウキと併用。夜のズボ釣りの目印としても使っている。


ナショナル 電気ウキ 大

こちらもオモリがないので飛ばしウキと併用。発光部分の黒いものは自己融着テープ。発光量を制限している。

釣研 サラシウキ 3B

サラシ場でも沈まず、食いが良い。オモリは1号まで使える。発売当時は1150円


釣研 小山ウキ 大

高感度タイプの環付きウキ。発売当時は1300円


釣研 サソイグレ 2B

高感度タイプの環付きウキ。発売当時は1100円


釣研 黒潮グレ 3B

遠投がきく環付きウキ。重量は14g。発売当時は1400円。トップは破損したので取り替えている。


釣研 メジナ 0.5号

峯ウキ そっくりだが、自立しない。0.5号のオモリを埋め込んで 3Bで使えるように改造した。発売当時は1400円


釣研 離島グレ 2B

真鍮オモリで7gと軽く、単独では使いづらい。発売当時は1200円


釣研 どんぐり円錐 3B

上下どちらを上にしても使えるリバーシブル。砂状の鉛が内部を移動する。重量は6g。発売当時は1600円


釣研 逆光黒檀 2B

トップに逆光玉を埋め込み、桐と黒檀を合わせて低重心。6g。発売当時は1300円


続く


 

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